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レタスのルーツ

信州 塩尻市洗馬

この地はレタスの産地として有名でサラダ街道の基点にもなっています。


ここに87歳の叔父がいます。

今は引退しましたが、農作物を育て、農地改革にも多大な貢献をした人です。


先日、久しぶりに訪れ、その叔父に会うと昔の話を始めました。

その話の内容は、日本にレタスを広めた原点の話でした。


昭和20年中頃に農業を営む叔父は、新しい作物を試したくて、その頃頻繁にアメリカに行き来していた私の父からの薦めもあり
レタスの栽培を始めました。
父がアメリカに出張した際に種を手に入れ、叔父が試行錯誤して育てたのだと思います。

たまたまこの地の高原気候が栽培に適したのかレタスはうまく育ったようです。



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収穫はできたものの、売れるかどうか分からない野菜を地元の市場は扱ってくれません。
叔父はレタスをトラックに載せ東京の築地や神田の市場(現在の秋葉原AKB劇場の裏にあった)に14時間かけて運び、売り込んだそうです。しかし市場の人間も誰もレタスを見た事が無く、またサラダの食文化も無かったため、全く売れなかったそうです。
食べ方を聞かれても分からない、ソースかけたらどう!とか、育てた叔父でさえ食べ方を知らない、まだマヨネーズのなかった時代です。


この時代に日本人はレタスを食べたことはなく、当時の進駐軍の需要に向けての販売路も模索
しなければいけなかったようです。



その後、日本の食文化も変わり、レタスを食べる量は飛躍的に増え、この地は高原レタスの一大産地になっています。





最近の近代農法では、機械化が進み大型のトラクターを畑に入れるために従来の畦道の区画を変更するなどの大規模な農地改革も必要だったようで、大変な苦労があったのだそうです。

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※参考 (登場人物は叔父とは関係ありません)
サラダの主役レタスの名産地「洗馬」を訪ねて
by esmori | 2013-04-02 10:57 | その他
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